歯が一本も残っていない状態でも、インプラント手術は可能です。オールオン４（オールオン６、オールオン８）治療と呼ばれる方法で、すべての歯を人工の歯で置き換えることができます。この記事では、全口インプラント治療の概要と注意点について解説します。

【オールオン４（６，８）の概要】

顎に複数のインプラント体を埋め込み、それらを支えにして、全ての歯を人工の歯で置き換える方法です。インプラント体の数は、患者の顎の状態や治療計画によって異なりますが、一般的には4本から8本程度が使用されます。適切なケアとメンテナンスが行われることで、長期間機能し続けることが期待できます。

【注意点】

骨の質・量: 顎の骨の質や量が不十分な場合、インプラント治療が難しいことがあります。骨造成術と呼ばれる手術を行い、骨の量を増やすことが必要な場合があります。

総合的な健康状態: 全身の健康状態がインプラント治療の成功に影響します。糖尿病や心臓病、喫煙などは、インプラント治療のリスクを高める要因となります。治療前に健康状態を十分に評価し、適切な対策を講じることが重要です。

費用: 高額な費用がかかることが一般的です。また、保険適用外の治療であることが多いため、事前に費用について十分に調査し、自己負担が可能かどうか検討してください。

治療期間: 一般的に３～6か月程度の期間を要します。骨とインプラントが結合するまでの待機期間や、必要に応じた骨造成術などが治療期間に影響します。長期間にわたる治療に対応できるかどうか、事前に検討しておくことが重要です。

歯科医師の選択: 高度な技術が求められる治療です。経験豊富で信頼性のある歯科医師を選ぶことが、治療の成功に繋がります。複数の歯科医師に相談し、最適な治療法や歯科医師を見つけましょう。

【まとめ】

歯が一本も残っていない状態でも、オールオン４（６，８）人工の歯で全ての歯を置き換えることが可能です。ただし、骨の質・量や総合的な健康状態、費用、治療期間、歯科医師の選択など、注意すべき点がいくつかあります。これらの要素を慎重に検討し、適切な治療を受けることで、自然な見た目と機能を取り戻すことが期待できます。治療を検討する際は、信頼できる歯科医師と相談し、最適な治療計画を立ててください。